CT,VTの極性試験


 CT,VTのDCによる極性試験(DC法・キック試験とも呼んでいる)   
   
 JIS規格ではCT,VT(変圧器も)は減極性である。弱小メーカーはいざ知らず大手メーカーの製品が加極性で納入されるとは考えにくいがそれでも世の中では極性試験を・・・   
   
 単に電流、電圧だけの測定であれば極性試験は不要であるが、電力、無効電力、力率などを計測する場合や保護継電器の動作は極性が合っていないと間違った値を計測或いは誤動作する事になる。 

 

 これは、CT,VT2次側の試験用端子までの配線が正しいか否かを確認するもので、計器、継電器などの指示値や動作値は、CTT(電流試験用端子)、VTT(電圧試験用端子)の2次側から試験電圧を印加し、試験電流を流して指示値や動作値を確認する。配線違いがあれば直して試験をする。盤メーカー、保守管理業社の試験表に数値が記録されてエンドユーザーさんに渡る。

 

 受電して実際の電流値、電圧値で、電流、電圧、電力、力率の指示値が正しいかを確認する。

     
 下図のようにCT1次のK側に直流の+の電圧をSWで瞬間印加(ここからキックと言うと思う)し直流電圧計(電流計)の指示が+でSWを戻して-あれば「減極性」でOKとなる。逆に-でSWを戻して+であれば「加極性」で極性が逆であると判断する。両振れの計器が判りやすい(アナログテスターでもOKだが)。   
   
 具体的には複線図のCT2次側のCTTのR相またはT相に電圧計(電流計)の+側を接続、S相に-側を接続し、CT1次のK端子に+、L端子に-を印加して極性の可否を判断する(VTも同様)