電蝕(でんしょく)・その2


「重すぎる溝蓋は考え物」(生活あれこれNo.14)や「電蝕・その1」で鉄の錆について書いた。そこで実際に鉄の錆を防ぐ亜鉛の効果はどれ位なのかを見る為、簡単な実験をやってみた。

200×200×2.3mmの鋼板(SPHC)二枚を、一枚はそのまま、もう一枚は280gの重さの亜鉛を鋼板の真ん中にM4のビスでとめた(写真1)。

それをバケツに水を入れた中に漬け変化をみた(写真2)。

24時間経過後の状況を見ると(写真3)のように「鋼板だけのもの」は全面的に錆の発生が見られるが、「亜鉛でとめた方」は写真左下の角の部分がわずかに錆の発生が見られるだけである。

これまで溶融亜鉛めっきは錆に強いと言うは現実に見ているので判るが、犠牲防食効果については頭の中だけで判っていたが実際にやってみて良く判った。「百聞は一見にしかず」を実感した。これも経過を見ることにします。
29日間経過後の状況は写真4です。これでこの実験は終了とする。

バケツに入れる前 2006.8.31撮影 写真1 

バケツに入れた直後 2006.8.31撮影 写真2 

24時間経過後、鋼板だけのものは全面的に錆の発生が見られるが、亜鉛をとめたたものの99.99%錆の発生が見られない(左下の角がわずかに錆の発生があるがこの写真では見えない)。

2006.9.1撮影 写真3

29日間経過後の状況、差は歴然である。鋼板だけのものはバケツの底に錆が沈殿している。

2006.9.29撮影 写真4