ものの本によれば60Hz定格の蛍光灯は50Hzでは使えないとなっている。当然60Hz定格のものを50Hzで使えばインピーダンスが下がるので電流が増える事になる。蛍光灯は放電を利用しているので計算通り電流が1.2倍になるかは?であるが、たまたま10W蛍光灯の周波数による特性の違いを測定する機会があったので具体的にどうなるかを確認してみた。
60Hz定格のものに50Hzを印加した場合(太字)。下段(細字)は60Hzに60Hzを印加した場合の定格状態。AC100Vの50Hzを印加すると電流は60Hzの126%、消費電力は130%となりランプは明るくなり安定器は60Hzに比べ発熱の度合いが大きくなりいずれ焼損となる。灯具は岩崎AC100V 0.23A 13W管球は松下10Wで測定。
電圧 (V) | 電流 (A) | 皮相電力 (VA) | 消費電力 (W) | 力率 LAG(%) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
95 | 0.25306 | 24.041 | 14.180 | 0.5899 | 使用不可 |
100 | 0.28416 | 28.416 | 16.338 | 0.5749 | 使用不可 |
105 | 0.32898 | 34.543 | 19.658 | 0.5691 | 使用不可 |
110 | 0.38635 | 42.499 | 23.682 | 0.5573 | 使用不可 |
100 | 0.22633 | 22.633 | 12.598 | 0.5566 | 定格周波数 |
50Hz定格のものに60Hzを印加した場合(太字)。下段(細字)は50Hzに50Hzを印加した場合の定格状態。AC100Vの60Hzを印加すると電流は50Hzの83%、消費電力は81%となりランプは暗くなり安定器は50Hzに比べ発熱の度合いが小さい。使って使えない事はないがと言う感じ。灯具は東芝AC100V 0.23A 13W管球は松下10Wで測定。
電圧 (V) | 電流 (A) | 皮相電力 (VA) | 消費電力 (W) | 力率 LAG(%) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
95 | 0.17853 | 16.960 | 9.932 | 0.5856 | 使用可能 |
100 | 0.19499 | 19.499 | 11.010 | 0.5647 | 使用可能 |
105 | 0.21177 | 22.236 | 12.144 | 0.5462 | 使用可能 |
110 | 0.22948 | 25.243 | 13.329 | 0.5280 | 使用可能 |
100 | 0.23574 | 23.574 | 13.601 | 0.5770 | 定格周波数 |
写真・測定器はHIOKI 3331