トランスの電圧変動


あまり気にしていなかったがトランスの電圧変動率について調べて見た。電力会社は家庭用の公称電圧100Vでは101V±6Vの95~107Vの間で供給する事が義務付けられている。一般的に定格電圧に対して電気機器は±10%の電圧でも正常に動作するので95~107Vの電圧であれば全く問題はない。

 2007.8.11~14日にかけて測定した我家の電圧変動は100.2~105.4Vで、電圧変動率は+0.2~5.4%であった(電気あれこれNo.40)。

 規格を調べてみると当然ながら我々の生活に密着している電力用トランスの電圧変動率は低く抑えられているが、産業用に使用される低圧の小容量(3VA~10kVA)のトランスについては電圧変動率は容量ごとに抑えられているがかなり大きな値となっている。

 電力用については定格電圧は6,600Vであるが一次側に6,750V、6,450V、6,300V、6,150Vのタップが付いているので電圧に合わせてタップを選定すれば良い(通常は6,600V設定で出荷されている)。産業用についてはタップのないものや有っても1~2タップのものが多い。

 産業用は一次側は100V、100-110V、200-210-220V、400-420-440Vなどがあるがタップのついているものは電圧に合わせてタップを換える必要があるし、タップのないものは軽負荷時に定格二次電圧よりもかなり高い電圧が出るので注意が必要である。リレーであればコイルの変色、焼損、コンデンサであればパンクなどの障害が出る。

 各規格によるトランスの電圧変動率の概略は下記