タイトルのEBはEBとするのが正だができないのでm(__)mなさい。
高圧トランスの1次と2次が絶縁不良や事故で接触すると高圧6.6kVが低圧側 (1φ3W100/200V、3φ200V、3φ
400V)に入ってきてトランス2次側の絶縁や、トランス2次側に接続されている負荷機器(電動機、照明器具、
TV等)が絶縁破壊を起こして壊れる。
そこで仮に1次と2次が接触してもトランス2次側の対地電圧を150V以下に抑えるのがEBの役目である。正常時の1φ3W 100/200Vの対地電圧は100V、3φ3W 200Vの対地電圧は200V、3φ400Vの対地電圧は400/√3の231V
である。(現実は5~10%程度高くなる)
高圧側と低圧側が混触すると地絡電流はEBから対地静電容量を経由して電源(高圧側)還っていく。その間に電源側のPAS等のDGRが動作して回路が遮断される。
・100V機器でも絶縁的には150V位は持ちこたえられるので対地電圧の上昇の限度を電技では150V以下と
しているようだ。
・仮に一線地絡電流が5Aであれば接地抵抗EBは150÷5=30 となり、接地抵抗は30Ω以下とする必要があり
、当然だが5A×30Ωで150Vとなる。接地抵抗が20Ωであれば5A×20Aで100Vとなる。
但し、緩和規程で1秒超過~2秒以内に高圧側(PAS等)が切れれば300Vまで許容(60Ω・5A×60Ω=300V)
1秒以内であれば600Vまで許容(120Ω・5A×120Ω=600V)されるとなっている。
100V機器でも短時間の1~2秒程度であれば600~300VはOKとしているようだ。
・現実は高低圧が混触した場合、受電のHGR(DGR)やその先にあるPASやUGSに内蔵のHGR(DGR)が動作し
0.4秒以内にPAS、VCB、LBSが切れるのでまず安全である。
・高低圧混触時に盤に触っても感電はしない。低圧電路の対地電圧が上がるだけである。
EAの接地線サイズはトランス容量に関わりなく5.5sqでOKであるが、EBの接地線サイズはトランス容量によって変わる。これは高低圧の混触ではなくトランスの2次側の電圧相 (R、T相)が地絡(アース)した場合EAと
EBを経由して電流は接地相に帰って行く。EA、EBの抵抗値の大小によって地絡電流値が変わり、最大の電流値となるのはEB母線に地絡した場合である。この場合は地絡=短絡となる。
下表はJIS C 4620「キュービクル式高圧受電設備」よる接地電線の最小太さ 内線規程も同じ 何れも電技を根拠にしている。
避雷器の14sqは高圧用、低圧用は用途によって2~5.5sq程度