つい最近まで、EV(電気自動車)が普及すると電力不足になる。なんてことは考えてもいなかった。が、考えてみるとそういう事になると思う。
ガソリン車のハイブリッド(内燃エンジンと電気モータ)であれば1回の給油(アクアで30ℓ)で金沢市内⇔大阪市内(往復600km程度)は楽勝でお釣りがくる。トラック関係の規制は多分遅れると思うが何れそういう事になる。仮に、ガソリン車が全部EVに替わったら、EVの蓄電池に充電しなければならない。我がアクアは
リッター当り、24.5km(約10年間の平均)なので30リッターで735km走る事になる。
現在のガソリン高値のリッター当り価格を160円とすれば、アクア30ℓで30×160=4,800円かかる。
今国内で一番性能のいいと言われる日産「リーフ」のネットで拾った充電電力量(Wh及びkWh)
電力消費率 |
161Wh/km(WLTCモード) 125Wh/km(JC08モード) |
一充電走行距離 |
458km(WLTCモード) 570km(JC08モード) |
WLTCモード:161×458=73,738wh 73.738kWh
JO08モード:125×570=71,250Wh 71.250kWh
1時間で充電しようとすれば約74kW、急速充電で15分にすれば4倍の296kWの電力が必要となる。自宅であれば深夜電力を使い夜10:00~朝08:00までの10時間を使い充電すればよいが、大抵の人は朝8時出勤はまずないので、夜10:00~朝6時までの8時間とすれば、電源容量とすれば74÷8=9.25 9.25kW以上となる。
単純に考えて、74kW×夏季の価格の高い日中の現行単価34.57円/kWh=2,558.18円となるがガソリン30ℓの価格よりも安い。単価は北陸電力の例。
ガソリンスタンドは、EVスタンドに名称を変えての営業となる。(と、思う) 最近はセルフのスタンドが多く給油口は8か所以上あるのが普通である。こうなると低圧受電(50kW未満)では不可なので高圧受電(通常2,000kW以下で超過は特高受電)となる。
ガソリンスタンドは数が減っていると言え、資源エネルギー庁の資料によれば2021年3月31日現在で約29,000か所のガソリンスタンドがある。
電気(EV)スタンドも夜間電力を使い、三相交流を直流に変えて蓄電しておき、それを電気スタンドに来たお客さんに合わせて急速充電をするのではないかと考える。電気(EV)スタンドの高圧受電容量(契約容量kW)が仮に契約電力300kWとしても単純に考えて300kW×29,000か所=8,700,000kW (870万kW)となる。
これは、北陸電力の発電設備容量 (796万kW)の1.1倍に相当する。各電力会社とも急に発電設備容量の増強は・・・再生可能エネルギーの風力、太陽光や休止中の原発の再稼働は・・・
夜間電力で賄えない部分は昼間、朝夕の電気を使わざるを得ない。と言う事はこれまで安かった深夜電力も朝夕、昼間並みになりこれまで深夜電力で恩恵を受けていたオール電化の我々家庭用需要家の恩恵は無くなると思う。
高圧受電になれば高圧受電設備毎に電気主任技術者(電気保安協会、電気設備管理技術者協会、電気設備保守点検業者含む)が必要になりその方面は潤うと思うが・・・
風力は風さえあれば昼夜の区別なく発電できる。が、設置場所が限定される。太陽光は昼間だけであるが、風力、太陽光とも蓄電技術が進んでくればもっと使い勝手の良いものになると思う。
防災の面からはガソリンより電気の方が安全である。
4~5年先には風力、太陽光蓄電技術の進歩によってその全容が見えて来て電気(EV)スタンドにも反映されてくると思う。キュービクル式高圧受電設備は既製品メーカーの日東さん、内外さん、河村さん等が、蓄電池設備ではGSユアサさん、パナソニックさん等が・・・おこぼれを私が勤めていたところが・・・
ネットで拾ったEVの事。
「EV」は「Electric Vehicle」の略で、電気自動車のことです。自宅や充電スタンドなどで車載バッテリーに充電を行い、モーターを動力として走行します。エンジンを使用しないので、走行中に二酸化炭素を排出せず、環境性能においてはエコカーの中でもトップクラスといえるでしょう。また、夜間電力などを上手に活用して充電することで、ガソリン車よりもランニングコストを低減できるケースもあります。
いいことずくめのEVですが、注意したいのがバッテリー切れ。充電スタンドの整備が十分でない地域もあるので、長距離ドライブや日常的に訪れない場所に出掛けるまえには、バッテリー残量、充電スタンドの有無のチェックを怠らないようにしましょう。また、エアコンなどでも電力は消費されるので、夏季や冬季にはバッテリー切れのリスクが高まります。