逆もまた真なり


 CT(変流器)は1次側にある電流を流すと2次側にはそれに比例した電流が流れる。わが国では定格2次電流は5Aが標準である(1Aもあるが使用量は少ない)。定格電流は5/5A~6000/5A程度が標準的に製作され、負担は5、10、15、25、40VAが使用されている。      
      
 では逆に、CTの2次側に5Aを流し1次側に負担をかけたら1次側電流は何Aになるかを見てみた。使用したCTは写真の30/5A 40VAの物でその他の定格は写真による。      
      
 結論を言えば誤差はあるが30A近く流れる。つまり、「逆もまた真なり」と言う事になる。      
      
 これは、100/5A~6000/5Aになっても同じであるが、問題は電流値が大きくなった場合1次側にCTの負担に見合った導体(負荷・負担)を接続(製作)出来るかが問題である。600A程度なら電線、銅帯を使っても簡単に接続できる。      
      
 小さな負担(負荷)だが大きな電流が欲しい場合、大きな設備を持ってこなくてもCTを持ってくれば簡単になる。ダイレクトの電力量計、サーマルリレー、3Eリレー、OCR(過電流継電器)の限時、瞬時要素の試験などに応用できる。3相の電圧調整器でCTを2台使えば3相電流の試験も出来る。      
      
 この場合は1次と2次の電流比は問題でなく電流が取れるかどうかが問題なのでCTのように比誤差は関係がない。30/5AのCTの2次に電流を流し1次側の電流をみた場合の例を下表に示す。