直流電源装置の励磁突入電流の例


 下の写真のアマチュア無線機の直流電源装置の電源スイッチ(AC100V/DC13.8V 34A)を何年か毎日1~2回入り切りしているうちにスイッチが壊れてしまった。寿命にしては早いなぁ~と思いながら250V15Aのスイッチに交換した。 

 念のためにAC100V側の変圧器の励磁突入電流を測ってみた。10回の内の最大の励磁突入電流第1波は74.8Aであった。こんなものに15A定格のスイッチを付けてもまた壊れると思った。メーカーさんは一回入れたら頻繁に切らない事を想定していると思う。   
   
 高圧受電設備の6600V 500kVA程度の変圧器に電気を入れるとブオーンと言う音大きな音が出て、次第に小さくなり100又は、120Hzうなりとなる。電源投入時は油入の物よりモールドの物が音が大きく、かつ、高い音がするように思う。   
   
 もちろん、直流電源装置のスイッチを入れた時も投入時の電圧位相によって音は小さいがブオーンと言う音がする。   
   
 次に、手持ちの50Ω 50Wの抵抗を回路に直列に入れ、最初は抵抗を直列としてスイッチを入れ、約0.2秒後にその抵抗を短絡さた場合の突入電流を見た。   

 抵抗を入れない場合、第1波は最大74.8Aで実効値にすれば53Aになるので15A定格の物では早晩寿命がくると思う。抵抗を入れた場合は17.1Aなので実効値では12.1Aなのでなんとか持ちこたえる。  
  
 励磁突入電流はタイマ、補助リレーを使って測定を行ったが、省エネのため現実はスイッチを2個使って、最初は抵抗が直列の状態で電源スイッチを入れ、次いで短絡スイッチで抵抗を短絡する方法をとっている。切る時は電源スイッチを切り次いで短絡スイッチを切る。