乾電池の液漏れ


乾電池を使った電気製品は多くあるがここでは一般的な単一から単四のマンガン乾電池、アルカリ乾電池について書いてみた。

 

1992年に発行された「電池の本」西村昭義氏によれば、

乾電池を使用する機器の取扱説明書には、長期間使用しない場合は電池を取り外しておくようにとの注意があります。これはうっかりスイッチを切り忘れて通電状態のまま長期間放置すると、電池が過放電になって液漏れを起し機器の電池室を腐食してしまうことがあるからです。またカメラなどでは電池から放出される微量のガスが精密機構部品に影響することもあるようです。


だから取り外しておくにこしたことはありませんが、最近の電池は十分な液漏れ防止対策がなされており、以前のようなこういったトラブルはほとんどなくなりましたので、スイッチの切り忘れにさえ注意すれば年単位と言うような長期休止の場合を除いては、いちち電池を取り外すこともないと思います。


ただし、休止中の機器を湿度の高い、換気状態の悪い押入れの中などに電池と共にケースに入れたまま保管するなどは、電池にはもちろん、機器自体にとっても良い事ではありません。電池の絶縁状態が悪化し、自然放電量が激増し、機器にもカビや錆が発生して電気回路や接点などをダメにしてしまいます。と記載されている。

また、昨日見たある電池メーカのホームページでも使用しないときはスイッチを切ってとの注意書きがあった。

しかし、スイッチのない時計などはどうするのと言いたくなるし、これまでにスイッチを切ってあった各種の測定器、テスター、ブザー、ラジオ、ウォークマン(これはニッカド電池で充電式)、液漏れで何度も電池室のマイナス側の受けのバネを腐食させそのつどマイナスドライバー、ヤスリ、紙ヤスリなどでゴシゴシやったことかといいたくなる。

最近(最新)のJIS規格を昨日WEBで見たが製造時期か使用推奨期限のどちらかを表示すればよく、家にある単一~単四ものを見たが全て使用推奨期限になっていた。古いものは2000年で新しいものは2006年11月であった。全て未使用のもの。

結論として乾電池使うものは大体2年くらい持つので、今後は2年に1回家にある乾電池(ボタン電池も含む)は残容量があっても、その時点で新しい物を買ってきて一斉に取替えることにしよう。そのほうが経済的であるし、液漏れの可能性も少なくなるはずである。2006年4月に実施しよう。ただ、電子辞書などは使用頻度が高いと4~6ヶ月くらいで交換(単四)となる。

2006年4月12日に家にある単三21本、単四20本を交換した。次回は2008年4月12日予定。交換した電池の使用推奨期限は単三は 2011-01 単四は 2010-11 のものである。

下の写真は液漏れを起した電波時計に使った単三のアルカリ電池。たまたま、日立の製品であるがこれまでメーカーを問わず起きていたし今後も起きる可能性はある

 電波時計の時間がおかしくなったので先日、蓋をまくって電池を見たら1本のマイナス側が液漏れを起しマイナス側のバネが腐食していた、写真の上側(右側)のバネは腐食しているが、下側(左側)バネはなんともない。

 参考文献
 「電池の本」西村昭義著、CQ出版株式会社 1992.9.1