直流安定化電源の励磁突入電流抑制回路


アマチュア無線機用に長く第一電波工業株式会社のトランスを使用した直流安定化電源(GSV3000)を使っている。定格は入力AC100V 出力DC 1~15V可変 連続30A 8時間 (13.8V時)である。過負荷の場合はDC電圧、電流が低下して回路保護を行う。AC側については8Aのガラス管ヒューズである。

 

問題はAC側の電源スイッチ(SW)とガラス管ヒューズである。毎回、電源スイッチを開閉しているので電圧位相によってはトランスの励磁突入電流が大きくなりボ~ンと言うトランス特有の音がする。この為、数年使っているとSWが壊れてSWに交換する羽目になる。かつ、励磁突入電流で8Aのヒューズも劣化して切れ交換となる。

 

そんな訳である時期から、AC電源を入れた時は20Ωの抵抗がAC回路に直列に入り、励磁突入電流は0.1秒程度で落ち付くのでその後抵抗を短絡する方法としている。GSV3000のSWは入れっぱなしで外部にSWを2個使いこれを行っている。

 

低圧の100~500kVAトランスの業務用は制御回路を組んだり、えらく価格の高い電動式高圧トランス用の三菱のエネセーバー付きLBSなどもあるが、個人使用なので原始的なSW2個と抵抗1本で回路を組んだ手動式とした。

 

                第一電波工業株式会社製 GSV3000

 

下図は励磁突入電流抑制抵抗無しの場合と有りの場合の無負荷励磁突入電流例を示す。