分流器の電圧降下値の謎


紅顔の美少年も今では厚顔の壮年を超えるようになった。美少年のころに(^.^)学んだ直流電流計の分流計の定格(電圧降下値)は60mVと記憶しているし現物も見ている。今頃になってなんで60mVなどと言う中途半端な電圧にしたのか考えていると夜も寝られなくなる(^.^)。←ネタも古い。

分流器内蔵の電流計(一般的には30A位まで)の場合や分流器外付けの電流計として使うのであれば何ら問題はない。が、記録計とかに使う場合、指示したmV値を電流値に直す場合割り切れない循環小数や無限少数がでて面倒である。現行のJIS C1102-1~9:1997  直動式指示電気計器を見ても分流器の項目があるがmVはナンボだというような表現はどこにも見当たらない。つまりメーカーサイドで任意のmVで作れと言う事なのかも?。

1986年ごろのJISによれば60mVと100mVが有るようだ。その昔は60mVだけだったのかも不明である。かと言って1974年ごろの三菱さんのカタログを見ると50,75、100、150mVが有るが60mVはない。現在の三菱さんの分流器内蔵電流計は60mV(標準)で外付けの60mVと100mVは準標準になっている。富士さん、日立さんのカタログを見ると60mVだけである。東洋計器さんも60mVだけ、日置さんは50mVだけ、第一エレクトロニクスさんは60と100mV、ヤマキ電気さんは30、50、60、100、300mVと色々ある。老舗の横河さんは現在50mVである。島津さんはいまでは計器を製作していない。今頃になって古いJIS規格などを捨ててしまったのが悔やまれるが後の祭りである。どこのメ-カ-さんが最初に60mVにしたのだろうか?その謎は今も解けない。老舗の横河さんや島津さんかも。

記録計の場合は50とか100mVの分流器であれば電流値は有限小数となって使う方とすれば使いやすい。そんな訳で記録計などもやっている横河さんや日置さんは50mVだけなのかも。

分流器の色々・左から400A/60mV,200A/60mV,150A/60mV,100A/60mV,75A/60mV,30A/60mV,1A/100mV