変換器・その2


 その1では電圧、電流、電力、力率等の変換器(トランスデユーサ)は色々な出力の物があるが一般的には4~20mAとか1~5Vの物が多く使われていると記載した。  
  
 0~4mAか0~1Vは何の為にあるかと言うと、無入力時においても4mAまたは1Vの出力があるので、回路が正常であるとか、断線していない時は指針の指示は0(ゼロ)にくる。電源断の場合や断線の時の指示は写真のように0より下の黒丸のところに指針がくると記載した。  

 電流出力の4~20mADCのものは負荷 R1 R2 (測定器、指示計etc)を下図のように直列に接続する。ただし、メーカー指定の許容範囲より大きい抵抗は接続できない(接続すると誤差が大きくなる)。この抵抗の事を入力抵抗または負荷抵抗と言い、DCだがAC感覚で入力インピーダンスと言う向きもある。 

 一方、上の写真のような0~5V出力のものや0~100mV出力の物は4~20mAや1~5V出力の場合と違い指示値(表示値:電圧値)から直観的に1次側の値が判る(換算出来る)ので実験、試験用に記録計で記録、表示させる場合に都合が良い。   
   
 1~5Vの場合は指示値から1Vを引いた値を4Vの何%に当るかを換算して1次側の値を計算する事になるので面倒である。4~20mAの物は250Ωの精密抵抗を電流出力端子に並列に接続し1~5Vを取るようにしている。   
   
 もちろん、センサ等から得られる出力電圧を測定対象の物理量に変換するスケーリング機能も記録計にはあるが1~5V出力のものは変換比とオフセット値の入力が必要なので邪魔くさいが0~5Vのものであれば変換比の入力だけで済むので楽である。   
   
 また、実験、試験中に断線などの異常があっても狭い範囲なのですぐわかり目視で対応できる。