高圧配電線に使用の配電用変圧器の交換時期


高圧配電用変圧器の更新推奨時期は日本電機工業会(JEMA)では20年としている。これは自家用電気工作物に使用のものと思うが、屋内使用と屋外使用では大きく変わると思う。かつ、負荷の状態による発熱+周囲温度による劣化が問題となる。

 

国内の変圧器負荷率の実態は、経産省の資料によれば工場(繊維関係)の年間平均等価負荷率 (%) は、昼間、夜間を通した1日の負荷率は57.1%と一番高く、他の工場、ビル、公共施設のうち他の工場(電機関係)の場合でも1日の負荷率は2番目で43.4%である。

 

繊維工場は私も見たことがあるが盆と正月を除き24時間フル稼働である。勤めていたところの変圧器はすべて屋内設置で負荷率は昼間の高い時で45%程度で、夜間は10%(24時間負荷と保安電力)以下である。(今もその様である)

 

JEMAの更新推奨時期は20年であるが、多分どこもそんなことはしていないと思う。勤めていたところも新設から20数年経過しているが更新計画はない。

 

前置きが長くなったが、屋外の過酷な条件に置かれる高圧架空配電線に使用の配電用変圧器の交換時期は電力会社では何年ぐらいで交換しているのだろうか?、電力会社の配電関係に勤務していた同期も黄泉の国に行ったりして聞ける相手も・・・である。

 

電気あれこれNo.364 2022.5.30「パン屋ができるので電柱トランスの配線方式・容量の変更工事」に新品の1φ

50kVAと1φ20kVAが取付けられたのでその交換時期を確認すればよい訳だがそれまで生きているかが問題である。!(^^)!

 

変圧器容量(kVA)を示す数字(本体焼付乾燥後の塗料の吹き付け?)も経年変化で数字が剥げて数字が読めないものもある。この地域は塩害地区なので水切れの悪い底面は錆びの発生が多い。

 

 5kVAは判るが隣のkVAは消えて  10kVAは判るが隣のkVAは消え  目を凝らすと100と薄く見えるので

 拡大してようやく30kVAと判る    拡大しても読めないが大きさか  100kVAと判る 右は5kVAと判る

                   ら多分30kVAだろうと思う    マンションなので動力はELV用かと思う

        3枚の写真とも底面は錆びている 100kVAの放熱板の溶接部分も錆びている


近所の大通りに面した電柱の変圧器はパン屋、美容院、クリニック、居酒屋、マンション、美容院と続いているのですべて「異容量V結線」ばかりが6か所続いている。


  5kVAは読めるが隣はなんとか30kVAと判る      10kVAは読めるが隣はどうしてもわからない

                             大きさから多分30kVAだろうと思う

                  左右の写真とも底面は錆びている